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参考:景品表示法についての詳細はこちらをご参照ください

機関の空売り残高と株価の関係

2023年1月5日

機関の空売り残高と株価の関係

まずは「機関」についての説明をしておきます。

機関投資家とは?

一般的に「機関」とは「機関投資家」のことを指し、生命保険会社、損害保険会社、信託銀行、普通銀行、信用金庫、年金基金、共済組合、農協、政府系金融機関など、大量の資金を使って株式や債券で運用を行う大口投資家のことをいいます。
旧村上ファンドのようなアクティビストも当てはまると考えます。

「国内機内投資家」だけではなく、バフェット先生のバークシャー・ハザウェイに代表される「海外機関投資家」もいます。現在、東証における海外機関投資家の市場占有率は約65%です。

・機関を2つに分けると

a) ロングオンリー
買いから入る機関投資家のこと

b) ヘッジファンド
空売りも駆使して、貪欲に稼ごうとする機関投資家のこと。
ヘッジファンドが取る戦略としては、
①ロング・ショート戦略:値上がりする株式群を買い、値下がりする株式群を空売りする。
②グローバル・マクロ戦略:市場の歪みやトレンドに収益機会を見出す

と分けることができます。

ヘッジ目的や値下がり狙いで空売りを行っているのは b)のヘッジファンド(もしくは大口投資家)がメインであり、twitter等では「売り豚」と呼ばれていたりします(笑)

空売りネットで登場する機関とは?

空売りネットでは「モルガンスタンレー」「ゴールドマン」「クレディスイス」「CITI」「UBS」などの外資証券会社を通称「機関」と呼んでいます。

空売り残高割合が0.5%以上となって空売りネットに名前が登場するケースでは、外資系証券会社名が登場するので、それらが空売りをを仕掛けていると思っているかもしれませんが、リーマンショック後は、彼ら自身が主体になって売買することはほとんど無くなりました。

実際は、外資系証券会社の「顧客」である大口投資家やヘッジファンドが空売りをしており、「モルガンスタンレー」「ゴールドマン」などの外資系証券会社は、表に立って顧客に言われた通り取引しているだけです(この取引形態を委託取引といいます)

つまり「空売りネットで登場する機関」とは、「外資系証券会社の裏にいる大口投資家やヘッジファンド」ということになります。(ちなみにこの8割近くは、アルゴを駆使して取引していると言われています)

今回は、Amaziaの例にして機関の空売りについて考えていきたいと思います。

機関の空売り情報の入手先

機関の空売り情報は、以下のサイトから入手可能です。
JPX
https://www.jpx.co.jp/markets/public/short-selling/index.html

karauri.net
https://karauri.net/4424/

両サイトとも、どこが空売りをしているかを把握することができますが、一般人にとって重要なのは、空売り残高合計がどこくらい積みあがっているかだと思います。

上記両サイトでは、残念ながら合計値がズバリ書かれていないので、Excel 等を活用して自分で計算する必要があります。

空売りの合計値と株価、出来高の動きを分析すると、機関の空売りの動向が見えてくると思います。

機関が空売りを仕掛けるタイミング

ズバリ2つです。

1.株価が上がり過ぎたと判断した場合(逆張り)

2.株価が急落して、更に下がると判断した場合(順張り)

機関の方は、プロなのでトレンドフォローで売買する方が多いでしょうから、順張りの2で仕掛けてくる例が多いと感じます。

要するに機関が入る=株価が下がるかも!?というわけですが、機関投資は短期で売買して、朝令暮改で天邪鬼、手のひら返しも当たり前で、機関が空売りした=株価が下がるとは限らず、あまり当てにはできませんから、必勝法にはなり得ません。
例えばAmaziaの例ですと、株価が下がったところを空売りしていますけど、すぐに買い戻ししているような傾向にあります。

以下をご参照ください。

Amazia 機関の空売りと株価の関係

注)「有価証券の取引等の規制に関する内閣府令」に基づき、取引参加者より報告を受けたもののうち、残高割合が0.5%以上のものについてしか把握できません。以下の数値は完全に正確な数値ではないので、おおよその目安になります。

緑色は、株価が下げ局面。機関の空売り残高が増えていますね。
ピンク色は、株価は反発して上げて来た局面です。この状況では、買い戻しが入って反発していると推測できます。

4424 Amaziaの株価と機関空売り残高
日付 終値 出来高 機関
空売り
残高
2020/5/19 3,925 116,000 257,400
2020/5/20 4,175 259,600 278,000
2020/5/21 4,170 254,800 276,100
2020/5/22 3,990 217,900 170,000
2020/5/25 4,065 120,300 281,200
2020/5/26 3,975 130,200 182,200
2020/5/27 3,890 197,400 100,400
2020/5/28 3,905 139,100 362,000
2020/5/29 4,105 222,400 210,200
2020/6/1 4,260 239,400 170,800
2020/6/2 4,140 212,700 341,378
2020/6/3 4,000 176,700
2020/6/4 4,000 171,700 260,900
2020/6/5 4,080 100,000 228,100
2020/6/8 4,035 83,100 54,600
2020/6/9 4,180 265,800 249,600
2020/6/10 4,325 242,000 144,800
2020/6/11 4,160 178,700 149,700
2020/6/12 4,005 200,500 333,778
2020/6/15 4,000 197,200 298,200
2020/6/16 4,165 109,600 171,100
2020/6/17 4,055 134,500
2020/6/18 4,475 452,000 162,400
2020/6/19 4,385 398,500 133,100
2020/6/22 4,310 254,100 221,878
2020/6/23 4,295 165,700 196,178
2020/6/24 4,370 125,900 73,078
2020/6/25 4,260 81,400
2020/6/26 4,260 94,300 155,100
2020/6/29 4,115 168,200 153,300
2020/6/30 4,070 150,100 93,800
2020/7/1 4,025 113,800 250,000
2020/7/2 3,760 261,700 355,278
2020/7/3 3,885 119,400 90,100
2020/7/6 3,930 88,500
2020/7/7 4,115 123,600
2020/7/8 4,080 75,100 80,600
2020/7/9 4,020 72,800
2020/7/10 3,975 61,200
2020/7/13 4,120 115,400 237,000
2020/7/14 3,975 90,400 118,100
2020/7/15 4,010 59,500 150,000
2020/7/16 3,950 66,800
2020/7/17 3,845 83,500 41,800
2020/7/20 3,820 53,300 146,300
2020/7/21 3,875 78,500 266,400
2020/7/22 4,205 405,600 228,200
2020/7/27 3,955 251,400 279,400
2020/7/28 3,930 136,400 207,200
2020/7/29 4,060 111,800 101,600
2020/7/30 4,275 323,000 207,500
2020/7/31 4,015 248,700 336,700
2020/8/3 4,060 153,700
2020/8/4 4,240 212,100 321,900
2020/8/5 4,450 354,400 112,600
2020/8/6 4,630 385,500 209,700
2020/8/7 4,580 365,800 294,900
2020/8/11 4,515 430,500 354,200
2020/8/12 3,815 1,378,300 465,400
2020/8/13 3,820 1,043,800 208,100
2020/8/14 3,835 321,800

直近の状況

S安をした8月12日に空売りが一気に増えて、残高は465,400株まで膨らみました。
5月19日以降で最高水準の空売り残高です。

ただ翌日の8月13日に続落と思いきや、予想外に買いが入って3800円キープして下がらなかったので、慌てて買い戻しをしている機関も出たみたいです。

ただモルガン・スタンレーMUFG証券株式会社だけは8月7日以降、残高を増やしています。
何か恨みでもあるのでしょうか(笑)

空売り残高は、株価上昇へのパワーの源

当たり前のことですが、空売りをしたら買い戻しをしなければなりません。
売り物が減ると空売りした時に大きく跳ねますし、機関の方はプロなので、安全に買い戻しできるうちにポジションを閉じると思います。

3800円近辺での攻防になっていますが、このラインを維持できれば、機関の買い戻しによる上昇も期待できると思料します。

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Posted by marketmaker