ダブルスコープ 今後の株価はどう動く?急落後の展開を予想
今回、ダブルスコープがストップ安になり、かなり動揺しているロングポジションの方も多いと思います。
一方で、空売りしている人は「やっと儲かるタイミングが来たのか!」と安堵としているでしょうし、空売りしている機関では、ここから更に売り込んでやろうと考えているかもしれません。
火曜日以降の株価の動きついては、予測が難しいですし、このような予測に意味があるか分かりませんが、ファンダメンタルズの現状確認とチャート分析のアプローチで、解説してみようと思います。
ダブルスコープの現状、急落した理由
9月16日(金)マイナス500円・ストップ安の2479円。
出来高は過去最高水準の55,082,700株
きっかけは、韓国メディアのある記者の書いた記事が出回ったため。
その内容ですが、連結子会社W-SCOPE CHUNGJU PLANT(WCP)の韓国コスダック上場に関して公募価格が当初の 8~10万ウォンではなく、想定を下回る 6~6.4万ウォンの見通しにあるというもので、これを悪材料視した投資家が、株を売ったことにより、売りが売りを呼んでパニックになった感じです。
その報道について会社側は「WCPの公募価格などについては主幹事証券と交渉継続中のため、現時点において確定していない」とのコメントを発表しましたが、反発しませんでした。
ストップ安の瞬間を見ていましたが、ストップ安水準にあった30万株くらいの買い板がどんどん食われてなくなった後、10~20秒くらいストップ安水準での買い物が入っていましたが、売りがどんどん降ってきて、最終的に売り板で蓋をされてしまった状態でした。
そして、SBI証券のPTSでは2000円付近で売買される動きが続き、結局、1989.8円、出来高2,382,600株もありました。
1つ言えることは、会社側から悪材料が出たわけではない状況で、全て憶測で発生した動きでした。
「怪しきは売却」、そのような状態でしょうか。。。
ダブルスコープのファンダメンタルズ
ダブルスコープは、リチウムイオン電池用の絶縁材メーカー。
韓国子会社が事業を担っていて、韓国電池大手が主な取引先。ということで韓国でのビジネスがメインです。
最近(2022年9月17日)日本の本社は、「東京都品川区東五反田一丁目 22 番6号 五反田さくらビル 8 階」に移転しました。テレワークが多く、広いオフィスは不要ということで、引っ越したそうですが、Google ストリートビューで見ると小規模なビルでした。
1Fに「いきなりステーキ」のあるビルです。
毎日、お肉食べられますね!(笑)
話を戻して、事業の詳細ですが、リチウムイオン二次電池用セパレータ100%で、海外での売上比率が99%。
このまま円安が続くと、大きな利益が為替差益が出ます。
一方で、円高になるとマイナスに働くので、為替動向には要注意です。
これから伸びるEV市場がメインターゲットなので、まさに追い風に乗っている業界!
韓国電池メーカー向けの車載電池用絶縁材が出荷急拡大しており、作ればガンガン売れるという状況。
23年12月には、設備を増設して、生産能力をさらに高める計画です。
ダブルスコープの業績予想は、以下の通りです。
業績予想
以下の通りです。
2022年12月期は、赤字→大幅黒字へ転換し、23年12月期以降も増収増益をキープできる見込み。
ファンダメンタルズ的には、この変化の織り込みも、株価上昇の要因でした。
なおセパレーターといえば、ニッポン高度紙工業 (3891)も電気絶縁用セパレーター(紙)専業大手です。自動車向けリチウムイオン電池用セパレーターも手掛けており、ダブルスコープの同様株価も上昇しています。
証券会社の目標株価やレポート
1.SBI証券
2.東海東京証券
以上の2社から目標株価とレポートが出ています。
証券会社のレポートは、話半分くらいで見ておいた方が良いですが、とりあえず、中身を確認しておきましょう。
1.SBI証券
SBI証券では、EV/EBITDA 16.2倍の60%水準である9.7倍を適用して3400円(2022年8月22日付アナリストレポート)の目標株価を算出しています。
分かりやすくEPSで説明すると、今期の会社予想のEPSは 54.4円ですので、なんとPER62.5倍で計算しています。
なお、SBI証券のレポートでは、2025年EPSは 211円と予想されています。
PER20倍としても、211×20=4,220円です。
SBI証券とダブスコは、ねんごろな仲なので、いろんな意味でバイアスが掛かっていると考えた方が良いでしょう。
(余談ですが、最新の四季報の株主欄を見るとSBI証券は、ダブルスコープの株式を501万株も保有しており、第二位の株主になっているように見えますが、これは信用買い分の表示です)
なお、SBI証券からの最新レポートは、2022年9月15日付けの以下のものです。
ここでも目標株価は、変わらずの3400円!
2.東海東京証券
こちらは、2022年12月期予想EPS 67.1円と会社予想のEPS 54.4円より高めに設定しており、それに対してPER 50倍を適用しています。
そのため、目標株価は 3,360円です。
ほぼSBIと似ていますね(笑)
PERは50倍を適用しています。
おそらく寄せた可能性大です。
ところで、こんな言い方をしたら失礼かもしれませんが、東海東京証券は以前フェローテックのレポートでも、適当な低い予測をして株価を下落させた前科がありますから、今回のレポートは空売りしたくて出したのではないかと、勘ぐってしまいました(苦笑)
あとダブスコのレポートを2022年4月にも出していますが、その時の2022年12月期予想EPSは 25.7円、PER 35倍を適用していました。
このレポートを出したのは、2022年4月28日だったので、この後、すぐにSBI証券との「自社株価予約取引契約」等の発表されて株価が上昇したわけですが、業績見通しには特に影響はなかったはずなので、レポート作成者の分析能力には、大いに疑問が残ります・・・。ちゃんと会社にいって取材とかしているのでしょうかね!?
とにかく東海東京証券のレポートは、半分以下くらいしか信じられないと考えています。
どちらかと言えば、ダブスコと、ねんごろな関係にあるSBI証券のレポートの方が、会社によくヒアリングできていているはずなので、まだ“中身”を信じられます。
こんなわけで、あくまでも参考までにレポートを載せておきました。
あと、読めば分かりますが、2社とも子会社上場による時価総額拡大というよりも、将来の業績拡大に焦点を当てていますので、今、株式市場で焦点になっているポイントとは異なっていると思います。
目標株価はさておき、レポートを読んで私が重要だと感じたのは、「売上高と利益を拡大させるための生産設備の拡張」についてです。
例えばSBI証券では、
W-SCOPE CHUNGJU PLANT CO., LTD.(以下「WCP」)は 2025 年までに年
間 12 億平米を生産できる成膜ラインとコーティングラインを設置する計画。これにより、WCP は 2025 年には韓国・ハンガリー合わせて年間 23 億平米の生産能力を保有することになる見込み。SBI ではこの投資による数量拡大で、25/12期に売上高 1,000 億円、営業利益 270 億円までの拡大を予想。
とレポート内に書かれています。
これ、超重要です!!
2025年12月期の営業利益270億円は、設備投資を増強により達成できるものなので、計画通り設備投資を行えることが、株価上昇のキーになってくるわけです。
今のダブスコには潤沢なお金がありません。
例えば、5月に発表した「自社株価予約取引契約」という特殊スキームは、自社株買いを安い株価で行いたいのに、①決算が赤字で要件を満たさずに実施できなかった、という理由もありましたが、②潤沢な資金が手元になかった、という背景もありました。
(資金がないのに、株主に報いてあげようという姿勢は、かなり評価できると思いますけどね)
そんな状況の中で、ダブルスコープの設備投資計画は、以下の通り2024年まで予定が組まれています。
設備投資には、お金が必要です。
この設備投資の資金調達のために、今回、韓国での子会社上場を計画しており、新規株式公開(IPO)で最大1兆ウォン(約1,000億円)の調達を目指しています。ハンガリー新工場の投資金額が約 7億ユーロ(約990億円)だからです。
単なる時価総額うんぬんよりも、「ハンガリーでの設備投資できる金額をきちんと調達できるのか?」
そのような視点で、今回のIPOに注目しているのであれば、的を得ていると思います。
もし、韓国で報道された記事通りの内容で行くと、IPOで集められる資金が想定の2割減になるかもしれませんが、不足分は、産業銀行からの借り入れ、SBI証券が地銀連合と組み、スタンドバイL/Cの発行等でサポートしたり、段階的に設備を導入したりすれば、計画通りできなくはないと思いますので、設備投資については、どうにかなりそうだと考えています。
最も重要なのは、「世界的なガソリン車からEV車への切り替え等による電池需要の増加」なので、中長期投資目線の方は、そのあたりをしっかり念頭に置いたうえで投資をしていく必要があるでしょう。
ダブルスコープのテクニカル分析&需給分析
では、意味があるか分かりませんが(笑)、チャート分析をしてみましょう。
トレンドラインは、私流※の引き方です。(※なるべく平行線になるように引きます)
まずは日足から。
直近のザラ場の終値は、日足トレンドラインの下値支持線よりは上なので、もう少し下がってもおかしくはないです。
そもそもですが、私の引いたトレンドラインの上値抵抗線を超えていた時点で、「ダブスコすごいな」と思いつつ、スピード違反中だなと感じていましたし、そのようなツイートもさせていただきました。
今回、どこまで下落するのかですが、チャートだけで判断すると、
(1)1つは、前回6月末くらいに下落したN(緑線)が参考になると考えています。もし今回も、N分だけ下落すると考えるならば、2400円付近が下値の目途になります。(チャートのパターンって、意外とキレイに整うものであることを前提に話をしています)
(2)上記とは別のアプローチです。青線で四角で囲った部分ですが、9/19(月)にプラス材料が出ないと、9月20日(火)は、このレンジでの攻防になってくるでしょう。
Aのラインは、9月20日(火)のザラ場に突破しそうなので、BかCでの攻防になると思いますが、今回の恐らくBのライン付近で寄り付くとイメージしています。
ちなみにBのラインより上の信用買いって、ざっくり目分量での計算ですが、信用買い全体の25%くらいしかいないと思いますので、その25%のうちの半分くらい人が追証とかで急いで処分しないといけない人だと考えると、Bのライン付近を維持できれば1日くらいで、落ち着くかもしれませんね。
(3)次に週足を見ていきましょう。
週足でも、スピード違反気味なチャートでしたので、今回の調整は然るべきだとは思います。
週足トレンドラインの下値支持線まで下落すると考えると、保守的に考えても、2100円~2200円付近あたりが妥当な線ではないでしょうか。
ということで、まとめですが、上昇トレンドが継続する前提であれば、テクニカル的には、2200円付近が下落の中心ゾーンになるとイメージしています。
9月20日(火)寄付きのイメージ
9月20日(火)寄付きのイメージですが、9/19(月)に好材料が出ない場合、まずは売り気配で始まるでしょう。
おそらく2100円~2200円で寄り付く感じでしょうか。
寄り安からの反発はあり得ると考えます。
寄った後、一気に上に行くはずです。
※9月16日(金)の夜にPTSで買った人は、勝てる可能性がかなり高いと考えています。
イメージ的には、以下のような感じ。
なお、成行パニックで売る人が減れば減るほど、寄り付く価格は上になるので、空売りしている人にはプレッシャーになると思います。
ちなみに9月16日(金)のザラ場も同じような動きでした。
判断が難しい状況ですが、信用フルレバで買っている人は、さっさと投げた方が良いかもしれませんが、含み益のある人は、様子見しても良い状況だと考えます。
空売りしている方は、程よいところで買い戻ししておかないと損失無限大プレッシャーもあるので、精神的には不利な闘いを強いられます。なぜなら中長期でみると、多少調整がありながらも、業績拡大を背景に上昇トレンドが続くと可能性が高いと考えるからです。
日足チャートでは、窓も開けているので、窓埋めの可能性もあるかもしれませんし、以前のテリロジーみたいに、ストップ安して、急上昇するパターンもあり得ます(笑)
参加者が多く、出来高も膨らむ取引の場合は、何が起こるか分かりません。
もう一度整理すると、今回、そんなに悪材料が出たわけではないと思いますので・・・。
全て憶測で始まっている動きです。
そうは言っても、ストップ安になり、流れも変わってしまったかもしれないので、目先は大口投資家、機関投資家の空売りvs買いのガチンコ勝負でしょうし、おそらく9月20日(火)は、9月16日以上の出来高になる可能性があります。寄付き後30分以内の出来高にも要注目でしょうね。
寄付き後30分以内に789万株を超えてくるようであれば、9/16超えの可能性があり、「買い>売り」となれば、当たり前ですが、セオリーに反して株価がプラスになる可能性も考えられます。
個人的には、ダブスコにはもっと伝説を作って欲しいと思っています。
最後に・・・
リバウンド後の展開は、ハッキリ言って短期だと読めません・・・。
セオリー通りで言うと、長大陰線が出ている状態なので、そのまま一旦続落するのが一番あり得るパターンです。信用買いで追証出ている人もいるので、投げ売りもかなり出るでしょうね。
続落となると、株価はしばらく日柄調整が必要でしょう。
一方で、反発狙いで一発当てよう思う人が多くなり、買いの回転が効いてきた場合、空売り筋は、買い戻して株価が上昇する可能性もあります。
整理すると、下記A~Fのホルダーが存在しています。
自分だけの視点ではなく、反対ポジションを持っている視点で考えることにより、自分の中で何か新しいものが見えてくるかもしれません。

今回、9月20日(火)って、3連休の谷間の平日なので、有給休暇を連続で取っている人も多いでしょうし、台風で家にいるでしょうから、にわかデイトレーダーが20~30%ほど増える可能性があります。「ダブルスコープで短期で稼ぐか!」という人も出てくると思います。
もしノーポジの方は、様子見が一番だと思いますが、参加したい場合、いまは売り禁なので「買い」もしくは「1日空売り」でINすることになりますが、リスクの高い1日空売りを選ぶより、買いでのリバウンドを狙う方が多いのではないでしょうか。
ここでいろいろ考えても、はっきり言って、短期的には思惑や材料一発で大きく変わります。
まずは、明日、9月19日(月)に出るであろう韓国子会社上場の公募価格のニュースに注目だと思います。
公募価格が一転、従来予想通りであれば、9月20日(火)は大きく反発して始まるでしょう。
それからダブルスコープ本社は、タイミングよくニュースリリースを出してきます。
今まで空売りを仕掛けた方は、そのタイミングの良さに買い戻しを余儀なくされたと思いますが、今回も9月20日の場中か引けにニュースリリースを出してくる可能性がありますし、そうなるとプラス反応もあり得ますね。
あと時間軸の長さにより、投資スタンスも異なると思いますが、もし業績がこのまま順調に拡大するのではあれば、長期投資の方は報われる可能性が高いと考えます。
最後にダブルスコープを以下の視点で考えてみました。
①産業としての付加価値性
セパレータ専業メーカーとして技術競争力も高く、ダブルスコープの製品は突き刺し強度に優れる。ダブスコの100倍の延伸倍率は、業界での最大値(当社推定で36倍)に比べコスト、強度とも優位性がある。
旭化成などの大手の生産技術の主流は、同時二軸延伸法と呼ばれるもの。フィルムを縦方向と横方向に同時に伸ばしていく方法で品質管理がしやすい。ただし、業界では、最大で縦横6倍=計36倍までしか伸ばせないことが通説になっているという。
ダブル・スコープの延伸法は違う。まず横方向に伸ばし、伸ばしきったフィルムを今度は縦方向に延伸していく。縦横10倍=計100倍まで延伸できるため、従来法の3倍の生産性があるが、フィルムの厚さにムラができやすく、業界では「ご法度」とされてきた。それを独自技術で克服したのがダブスコ。
フィルム製造や生産設備の専門家など、他社からの引き抜きも含めて36人の「宝」ともいえる人材を抱える。新ラインの設備は彼らのノウハウを基に約2カ月かけて調整する。設備メーカーに任せないのは「生産技術は設備メーカーから他社に漏れるから」
→ このノウハウに高い参入障壁がある。
②競争優位性
セパレータのコスト競争力は高い: 同社の強みは、高い生産性に基づくコスト競争力。
歩留まりを90%に高めており、圧倒的な低コスト。
③長期の潮流
ガソリン車からEV車への切り替え。世界的なリチウムイオン電池需要の拡大。
このような技術をを持つダブルスコープに「日系企業を含め、数社が実際に買収に向けて動いた」が、
「1兆円なら売りますよ」
崔社長は買収提案に対してこう切り返した(笑)
※上記は、農林中金で約4,000億円を株式で運用する最高投資責任者の奥野一成氏のアプローチ方法です。
興味ある方は、以下をご参照ください。
買いポジションを持っている方、売りポジションを持っている方、双方の健闘を祈ります・・・
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