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貸株金利と機関投資家、株価の動き、信用買い残等の関係を分析しました【史上初】

2023年1月2日

みなさん、こんばんは。
史上初シリーズ第二弾です。

今日は休みでしたが、食事もシンプルに済ませつつ、まるで仕事をしているようなレベルでまる1日作業して、やっとデータ分析が完了しました(笑)

たぶん、「貸株金利」「機関」「信用買い残」「株価の動き」「業績」それぞれの関係について、今まで気になっている人も多かったと思いますが、それぞれのデータを銘柄コードをキーにしてマッチさせて分析してみました。ここまでやったのはおそらく今回の発表するものが初めてだと思います。

今までモヤモヤしていたことが数字で解明できましたので、シェアさせていただきます。

その前に機関についての説明をしておきます。

このページでの「機関」の定義

機関投資家とは?

一般的に「機関」とは「機関投資家」のことを指し、生命保険会社、損害保険会社、信託銀行、普通銀行、信用金庫、年金基金、共済組合、農協、政府系金融機関など、大量の資金を使って株式や債券で運用を行う大口投資家のことをいいます。
旧村上ファンドのようなアクティビストも当てはまると考えます。

「国内機内投資家」だけではなく、バフェット先生のバークシャー・ハザウェイに代表される「海外機関投資家」もいます。現在、東証における海外機関投資家の市場占有率は約65%です。

・機関を2つに分けると

a) ロングオンリー
買いから入る機関投資家のこと

b) ヘッジファンド
空売りも駆使して、貪欲に稼ごうとする機関投資家のこと。
ヘッジファンドが取る戦略としては、
①ロング・ショート戦略:値上がりする株式群を買い、値下がりする株式群を空売りする。
②グローバル・マクロ戦略:市場の歪みやトレンドに収益機会を見出す

と分けることができます。

ヘッジ目的や値下がり狙いで空売りを行っているのは b)のヘッジファンド(もしくは大口投資家)がメインであり、twitter等では「売り豚」と呼ばれていたりします(笑)

空売りネットで登場する機関とは?

空売りネットでは「モルガンスタンレー」「ゴールドマン」「クレディスイス」「CITI」「UBS」などの外資証券会社を通称「機関」と呼んでいます。

空売り残高割合が0.5%以上となって空売りネットに名前が登場するケースでは、外資系証券会社名が登場するので、それらが空売りをを仕掛けていると思っているかもしれませんが、リーマンショック後は、彼ら自身が主体になって売買することはほとんど無くなりました。

実際は、外資系証券会社の「顧客」である大口投資家やヘッジファンドが空売りをしており、「モルガンスタンレー」「ゴールドマン」は、表に立って顧客に言われた通り取引しているだけです(この取引形態を委託取引といいます)

つまり「空売りネットで登場する機関」とは、「外資系証券会社の裏にいる大口投資家やヘッジファンド」ということになります。(ちなみにこの8割近くは、アルゴを駆使して取引していると言われています)

以上を念頭に置いてください。

貸株金利データは楽天より入手

貸株金利は楽天証券のものを使用しました。
今回は貸株金利1%以上の551銘柄を基準にして、各種データのマッチングを行っています。

貸株金利のチェックは、ここからできます。

 

機関情報は空売りネットの空売り比率を使用

貸株金利に載っている銘柄とマッチさせる機関情報は、空売り比率のリストを使用しました。

では、早速、分析結果をご覧ください。

1.貸借・信用銘柄区分別、配当の有無

顕著な結果が出ています。
我々が普通に空売りできない「信用銘柄」の割合が70%でした。

配当の有無では、配当無銘柄の方が、やや多いです。

※信用銘柄と貸借銘柄の違いが分からない方は、ここをクリックしてください。

2.時価総額

ここも顕著な結果でした。
551銘柄中、時価総額100億円以下の割合が、なんと72%
おまけで各時価総額帯の全銘柄数に対しての数値も掲載しましたが、その割合も25%と最高でした。

100億円以下の銘柄の貸株金利は、高い傾向にあることが分かります。
やっぱり空売りで下げ誘導しやすいからでしょうね。

 

3.業種別

こちらも前回同様、「情報・通信業」「サービス業」の割合が、飛びぬけて高かったです。
期待値が高い分、失望もしやすく、空売りするのに適した業種だから貸株金利が高いのかもしれません。

 

4.貸株金利とPER、PBRの関係

PERは予想PERを使っています。
特徴として、PERを表示できない赤字企業の割合が最も多く28%

その次は551銘柄に対する割合で見てみるとPER10~20倍が多いように見えますが、数値帯の「全銘柄数が1295」あることから分かる通り、このゾーンは銘柄数が多いので、絶対値としての数も多くなります。

ですので、全銘柄に対する割合で見ていくとPER40~50倍が多いことが分かります。
PER40~50倍というと、新興のグロース株に多いPERの倍率ですよね。

・赤字企業
・PER40~50倍
について貸株金利1%以上の割合が多い理由としては、赤字企業だから空売りで売り込むことができる、PERが高い銘柄は期待値も高く、失望売り等で売り込みしやすいためだと推測できます。

 

PBRの特徴ですが、全銘柄に対する割合で見ると5~10倍が28%となっており、最も多いです。
その次は2~5倍のゾーンです。

ここから読み取れることは、PBR5~10倍の銘柄は割高感があるので、売り込みやすい。だから貸株ニーズが高く貸株金利も高い。ということではないでしょうか。

 

5.貸し株金利と株価の関係

今回の場合、全体が下がっているのであまり当てにならないと思いつつも、とりあえず12月30日と2月18日の株価の終値を比較して下落した割合を出してみました。

当たり前ですが、下がっている銘柄は80%以上でした。
(今回はあまり参考にならないので、軽くスルーしてください)

※ノーマルの地合いの時で比較すると、はっきりとした結果が分かると思いますので、また地合いは落ち着いた時に分析したいと思います。

6.信用買い残数÷1日の平均出来高の倍率

これもあまり当てにならないと思いつつも、とりあえず載せておきます。
1日の平均出来高は、週間出来高を営業日数で割って算出しています。

倍率で言うと、0~5倍が最多で、その次が5~10倍なのですが、これってボリュームゾーンの銘柄数が多いから、銘柄数も多くヒットしていると思います。(あまり参考にならないと思いますので、これもスルーしてください・・・)

 

7.貸株金利と浮動株、特定株の関係

これは予想通りでした。
前回と同じ感じでしたが、浮動株は10%~20%が最も多く180銘柄でした。
特定株ですと、60%~70%が最も多く127銘柄でした。

 

8.貸株金利と業績について

売上高やEPS等を直近の決算と前期で増減でチェックしましたが、
・売上高が前期比で増加 75%
・経常利益が前期比で増加 57%
・EPSが前期比で増加 56%
となり、前期比より売上やEPSが良くなっている会社が多かったです。

四季報等で毎年の業績を見た時に、「業績が良くなっているから株価が上がるはずだ」と考えるのは普通ですが、もしその銘柄の貸株金利が4%以上ある場合は、もう一度考え直すべきだと思います。

売上高、経常利益、EPSの過去4期分の推移の詳細は、一番下にある「貸株金利分析リスト」をご参照ください。
補足説明:例えば売上高の場合は、「貸株金利分析リスト」では「売上高1」「売上高2」「売上高3」「売上高4」という項目名になっていますが、一番右(〇〇4)が直近のものです。

9.貸株金利と機関投資家の関係

これが一番面白い結果でした。
貸株金利が4%以上の銘柄に対する機関ヒット率は70%!

一番下に載せた「貸株金利分析リスト」を見ていただけると分かりますが、貸株金利が3.25%以上の銘柄から機関投資家とヒットする数が増えました。

ちなみに、貸株金利が高いほど、ほぼ機関がINしています。
以下のリストは、貸株金利が高い順に並べていますが、上の方にベージュ色が集中していますよね。

10.貸株金利3%以上の銘柄の週足チャート

26週移動平均線の傾き順に左上から並べてみました。
さすがに551銘柄全部はムリなので、貸株金利3%以上の銘柄だけにしました。
今の地合いの影響もありますがほとんど右肩下がりです。
逆に右肩上がりの銘柄は、機関が入っていることを勘案すると踏み上げが期待できるのかも!?

PCの方は画像をクリック、スマホの方は画像をタップすると拡大できます。

 

まとめ

・そもそも貸株金利が高い銘柄=株を借りたいニーズが高いと言えます
つまり需要と供給の関係で、借りたい人が多くなれば金利が高くなるわけですが、その理由は、高い金利を支払ってでも、それ以上に空売りして勝てる可能性が高いと考えている人が多いからです。したがって貸株金利が高い銘柄の株価は、下に行く確率がかなり高いという前提で考えるべきでしょう。

・機関投資家との関係も確認しましたが、貸株金利が4%以上の銘柄になると機関に狙われている確率も70%と高いので、さらに株価が弱含みする可能性が高いです。
ちなみに貸株金利が4%以上の銘柄のチャートは以下の通り。85%~90%くらいが弱いチャートですよね(汗)

 

・業種別では「情報・通信業」「サービス業」に要注意。特に赤字企業で貸株金利が高い場合は、売りニーズが高いと思うべきです。

PERは40倍以上PBRで5倍以上の場合は、貸株金利をチェックして4%以上なら売りニーズが高いと考えるべき。

時価総額100億円未満は、テンバーガーを狙える夢もありますが、機関によって売り叩かれる可能性もあります。もし時価総額100億円未満の銘柄を保有している場合は、貸株金利がどのくらいの水準なのか?を確認した方が良いと思います。

 

全データのリスト

今回も一覧表をPDFにしました。
興味があったら、クリックしてください。

貸株金利分析リスト

 

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Posted by marketmaker